自己保持回路実用

リレーシーケンス

1.自己保持回路だけでも実用可能

前の記事で自己保持回路は制御の大きなポイントになると述べました。決して嘘ではなく実際これをなくしてはほとんどの、特に産業界における電気・電子回路上の自動制御は成り立ちません。

なぜそうなのか…簡単なものなら自己保持回路なんて使わずとも実現できてしまいます。

例えば照明の点灯消灯などがそうです。余計なものは無くただスイッチを入れると灯りが採れるというものです。

しかしなぜわざわざこのようなひと手間かかる回路が基本として存在するのでしょうか。そしてそれはどのようなメリットを提供してくれるのでしょうか。以下に2つほど記述します。

2.制御の高度化に寄与

この分野の学習を進めていけばおのずとわかるのですが、一度どういうことか言葉で説明してみます。

自己保持回路が存在することで電気・電子回路上でフラグというものを立てることが可能になります。ちなみにフラグとは元々プログラミングで使われていた言葉だそうですが、ここでは条件の成立を「」か「」または「1」か「0」などで表現することです。

このフラグを立てるという動作ができることで、その条件を基に次の条件さらに次…と言う具合に制御動作をつないでいくことが可能となり、そしてたどり着いた先で実動作(モータを回す,音を出すなど)を行うようにすると、人が思ったとおりにより自動的に操作する方向へ近づけることができます。

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3.安全性向上

自己保持回路を利用することで機器動作における安全性能を飛躍的に上昇させることができます。もちろん何も考えずに実装するばかりではその恩恵は受けにくくなりますが、しっかり考えた上でならかなりの効果が期待できます。

例を記載しながら説明します。

①機器の保護

自己保持回路の利用により矛盾動作を防止できます。

例えば自動車の運転時にアクセルとブレーキの両方のペダルを踏んでしまうとエンジンはストップしていまいます。ストップしない場合はもっと悲惨で、内部各種部品の焼付きなど深刻な破損を招きます。

それと同じようにモーターへの正転と逆転の命令が同時に入ってしまうとモーターが焼けたり(焼損といいます)ショート(短絡)という異常電流が発生するこれまた深刻な電気的トラブルを招きます。

リレーシーケンスによる自己保持回路ではこれを防止する制御の実現が可能となります。ある動作命令が機器に入力されている間はその動作に相反する命令を出すことができないように構築したり、先に入力されていた命令を遮断した後反対動作命令が出されるように構築することが可能なのです。

上の図は直流電動機というモーターの正逆転を制御する回路図です。R1とR2の各々のリレーのb接点が互いの動作を制限しています。具体的にはR1による動作の場合はそのb接点の作用によりR2は動作できないように、また逆も同じように動作制限するように組み込まれています。

このような回路を「インターロック」と言います。とても大事な考え方ですのでここで紹介しました。

②停電後復旧時の突然の動作を制限

自己保持回路はあくまでも電源が供給され続けていることでの動作が前提のものです。これはすなわち停電などで「リセット」されるということです。

どういうことかというと、照明に使われているようなスイッチで何かを動かしている最中に停電があったとします。その後、停電から電源が復旧した場合、上記のようなスイッチでの回路では突然続き動作が開始されます。不意の動作ですので大変危険な状態に陥ります。

しかし、自己保持回路の場合は前述のとおり、「リセット」されているので誰かもしくは何かの命令がくるまでは勝手に動作を再開しないようにすることが可能です。

この他にも実用としてはエレベーターなどもあります。これも自己保持の知識のみで最低限ではありますが立派な制御系ができ上がります。完全に実用レベルですね。さらに見渡すといろいろと役に立つオリジナルのものができそうですね。

構造としてはとても簡単なリレーという部品。ですがしっかり考え利用することでその可能性をかなり引き出せます。

ただ、もちろんこれ以外の応用を含めて成り立っているのも事実です。

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