シーケンス制御を学ぶために

ツール・学び

1.シーケンス制御の広さ

このサイトで取り上げているシーケンス制御は現在商工業の世界で広く活用されている制御技術です。この技術を習得することで大きなスキルアップが図れることは間違いないです。工場や商業施設などではこのシーケンス制御がいたるところで使用されています。プラント,マテハン,加工機など、おそらくこの概念抜きでの確立は難しいと考えられます。

このページへたどり着いた方はなにかしらシーケンス制御について知りたい、または今のレベルより向上したいとお考えなのではないでしょうか。筆者はそのような方を全力で応援します。

このシーケンス制御について学ぶことのメリットは上記に挙げたように産業分野で広く取り入れられている技術であるため非常に需要が多いことにあります。工場を持つメーカや施設管理(エレベータやエネルギーマネジメント)の企業などへの就職に有利であることは明白です。さらにやり方次第で比較的安価に習得可能な技術でもあるかと考えます。

2.どうやって学ぶ?

では、「どうやって学んでいけばいい?」というのが皆さんの疑問でもあるかと思います。それに可能な限り応えていこうというのがこのサイトです。このサイトのリレーシーケンスではシーケンス制御の基礎である自己保持回路の考え方とハード(リレーなど)の動きについて解説しています。電気部品・電子部品では数ある部品の使用方法や注意点を説明しています。そしてPLCとタッチパネルのカテゴリでPLCとタッチパネルにおける設計の基礎を説明しています。これらの説明を読んでいただくことで電気制御の簡単な設計は可能です。しかし、これらをより正確に理解しブラッシュアップし更に高度な設計へ昇華しようとする場合必ず実践かそれに近い動きが必要になります。

手を動かし、つくり上げて検証するステップを踏まなければ上達はありえません。通常は専門学校などで学び就職先などで実務を経験することで得られるものです。

しかしこの方法では膨大なコストと時間を要することになります。

もっと効率的でなるべく少ない投資で何とかしたいものです。

3.PLC・タッチパネルの開発環境を利用

先ほどシーケンス制御がカバーする範囲の広さについて説明しましたが、これはハード機器だけで組み上げる制御のことではなくなっています。配線とリレーだけで組み上げる制御には限界があり、変更や増設などの変化に対応しきれません。

そこで活躍しているのはPLC(タッチパネル)です。このスキルを習得することで制御技術者としての価値が飛躍的に上がります。

実は当サイトで電気部品や電子部品のことを使い方,注意点,配線方法の視点から理解できておられたらあとはPLCの使い方さえわかればシーケンス制御設計者として成り立ちます。ではシーケンス制御のことをなるべく短時間でかつ少額投資で学ぼうと考えたとき何が一番いいのでしょうか。

筆者が圧倒的におすすめなのはツール(ソフト)を入手してしまうことです。すでに制御盤設計などの企業にお勤めの方は会社内にPLCやタッチパネルの開発環境であるツールが用意されているかと思いますが、ライセンス数は限られていますしその使用目的はあくまで業務の遂行です。一社員の教育は目的ではありません。

業務時間中、好きなときに「勉強のためツールを自由に使わせてください」はおそらく通用しないでしょう。

ですのでもう自分のライセンスを取得してしまうのです。

決して安価といえる方法ではありません。しかし、専門学校など教育機関の費用はもっとずっと高額なのではないでしょうか。もちろんピンキリはあるかと思います。学校は時間が縛られますのですでに社会人の方では通学が不可能である可能性が高いこともネックです。しかも期間限定ですね。

企業へ就職して学ぼうにも、新卒ならまだしもそうでない方ならある程度の知識経験を入社直後から要求されます。敷居が高すぎるうえ、その後に待っているのはスキルアップのための学びの環境ではなく業務上の成果です。

ツールを入手してしまうのはこの上記のいずれの問題も解消してしまいます。そして好きな時間に好きなだけPLC開発環境を利用して遊び感覚でシーケンス制御を学ぶことができます。まだメリットはあります。基本的にソフト自体が破壊されることはありませんのでプログラム作成において試行錯誤し放題です。

実配線と電磁接触器などで回路を自作するのもとても役に立ちますが、やはりそこは「電気」。扱うからには基本的な正しい電気知識が必要です。この場合間違うと短絡による火事や漏電や感電の危険性を伴います。DC24[V]で実験を進めようにもやはり正しい配線作業とパワーサプライへの知識が必要となります。またパワーサプライだけでもそれなりの出費になります。

その点ソフト上であれば擬似的(ではありませんね。すでに実践です。)に自分で「こんな動きを実現する回路をつくってみよう」とテーマを決め、あとはひたすらPLCラダー作成。安全です。そしてシミュレーション。シミュレーションができるのも価値が高いですね。ハードで組み上げる回路のシミュレーションもスキャンタイムの概念と実配線の違いにさえ注意しておけばPLC開発環境でシミュレーションできます。

そうして創り上げたプログラム群はあなただけの資産です。保存して取っておくことで蓄積されていきます。それらをその後どう利用しようがあなた次第です。

このようにサクッとツールを入手してしまうことで受けられる恩恵が大きいです。

シーケンサー(PLC),GOT(タッチパネル)などの各種プログラミングソフトウェアを統合したプログラミング用のソフトウェアです。国内PLCの老舗メーカから出ているソフトウェアなだけあって高いコストパフォーマンスを誇ります。

4.検証と改善

実は筆者もシーケンス制御を学ぶうえでライセンスを入手しました。仕事で気になったシステムが自分の考えている回路で思ったとおりに動作するのか、間違えているとしたらそれはどこなのかを検証するのに利用しています。

このサイトで説明紹介しているいくつかのテスト設計回路なども過去に筆者がツールを使って検証したものがいくつかあります。

仮想的にプログラム上で回路をひいてみてシミュレーションをかけ、実機に反映。対象がハード回路のみの構成であっても、そのプログラムをハード回路に置き換えるのはそう難しくありません。もちろんプログラムをハードに置き換えるのが難しいというよりややこしいものもありますが、そういうプログラムはそのままハードに置き換えずに実機に反映するのがいいということではないでしょうか。その時点で設計しながら改善になっているということも少なからずあります。

5.実機があればなお良し

さすがに実機を購入してとなるとFXシリーズやNanoシリーズならまだしも、Qシリーズ以上やKV-7000シリーズ以上となるとなかなか購入は難しいでしょう。タッチパネルはさらに高価なのでその金銭的なハードルは一気に上昇します。しかしもし手元にPLCやタッチパネルが揃うなら、学びや検証の精度はかなり上がります。データの転送など通信についても実感とともに学べます。中には遊び心をくすぐられる方もおられるかもしれませんね。

ただ、先にものべたとおりFXシリーズやNanoシリーズは中でも比較的低コストで入手可能ですので興味が尽きない方は検討してみてもいいのではないでしょうか。

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中小規模設計や設計動作検証にもってこいの三菱電機製PLCです。もちろん増設にも対応しています!

6.結論

ここでの筆者が導き出した結論は、より実践に近く、より低コストでかつ時間に縛られないという理由からPLCやタッチパネルの開発環境ライセンスを取得するという方法でした。

起業をはじめとし、何を成し遂げるにも投資と行動ありきです。

自家用車の購入などを考えれば、この一回の出費(アップデートがありますが、それは商売として起業した人などが利用するものと考えてます)が高いか安いか…とはいえそこは皆さんの価値観によるものですので充分ご検討のうえ行動に移されてください。

ただし、言うまでもなく投資しても使わなければ何者も無用の長物です。入手されたなら必ず有効活用してあげてください。

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